シリコンパックを使った豊胸手術の詳細と安全性について

豊胸手術の中でもシリコンパックを使う方法は手間がかからず、安全性が高いことから広く普及しています。新しい方法が確立した現在でも手軽さから手術の件数は常に多数を占めているのが現状です。その一方で患者の体質を考慮しない、安易な豊胸手術によるトラブルが起きていることも無視してはいけません。

理想のボディラインを保つためにも、豊胸手術の詳細や注意点について学びましょう。

シリコンパック式の豊胸手術が普及した理由

シリコンパックは豊胸手術の代名詞と言えるほど広く普及した方法ですが、最初から豊胸手術に使われていたわけではありません。初期の豊胸手術は胸部にシリコンやパラフィンを直接注射する方法でしたが、この方法は体に大きな負担がかかる欠点がありました。

当時は体に異物を入れることで健康被害に見舞われることが医療関係者の間ですら知られていなかったため、豊胸手術後に体調不良に陥る人が続出したのです。一時期は豊胸手術そのものが衰退しましたが、シリコンを医療用のパックに封入することで健康被害に遭わないことが判明しました。

シリコンパックの開発が豊胸手術の安全性を飛躍的に向上させたと言っても過言ではありません。また、シリコンパックを使う豊胸手術が普及した理由として手軽さが挙げられます。シリコンを注射で直接注入する方法は長期の入院が必要になるほどの負担がかかりました。

その反面、シリコンパック式の豊胸手術は切開した胸部にパックを挿入するだけなので体への負担が少なく、入院も数日で済みます。傷が塞がれば退院できるので生活に支障が及ぶこともありません。短期間でバストサイズを大きくできることから、豊胸手術は手軽な方法として受け入れられたのです。

豊胸手術の費用の詳細

豊胸手術は見た目の美しさを保つために行う審美治療の一種なので、費用の全額を患者が負担することになります。その一方で手術費用は病院が自由に決めることができるので、同じ豊胸手術でも病院によって金額に違いが生じるのです。

シリコンパック式の豊胸手術は平均して70万円から80万円ほどですが、これは基本的にふたつの乳房を同時に処置するのが理由です。

また、シリコンパックを挿入した後の成形処置や定期検査も必要になることから、実際は約100万円ほどかかるのが普通です。そのため、極端に安く設定している病院は安全管理が疎かになっている可能性も否定できないので避けるのが無難と言えます。

安全に豊胸手術を受けるための病院選びについて

医療技術が進んだ現在では豊胸手術で健康被害に見舞われるおそれはほとんどありません。それでも安全にバストサイズを大きくするには病院選びを慎重に行う必要があります。豊胸手術を安全に受けるには手術の詳細を明確に提示している病院を探すことが重要です。

豊胸手術を行う病院はホームページなどの情報媒体で宣伝を行っていますが、そこに手術の方法や費用、リスクを明記していない所は患者に対して不誠実と言えるので避けるのが賢明です。同様の理由で無暗に安全性ばかりを強調する所も注意しなければいけません。

医療技術が進歩してもリスクは存在するので、その点を分かりやすく説明している所を選ぶように心がけます。安全性の確認方法として手術費用の読み方があります。胸部に入れるシリコンパックは体に影響を与えない、安全な物を選ぶ必要があります。

優良な病院はコストが嵩んでも高品質で安全なシリコンパックを使っているので問題はありませんが、廃棄するはずの中古品を使い回す悪質な病院も稀に存在します。そのような所は極端に安い金額を提示していることが多いので、安さにつられて安易に利用してはいけません。

もちろん、高ければ安全というわけでもないので必ず事前に評判を確認しておきます。粗悪なシリコンパックは体の中で破れてしまい、中のシリコンが漏れてしまうことがあります。こうなると重大な健康被害に見舞われるおそれがあり、大掛かりな除去手術を受けなければいけません。

体への負担も大きくなるので、トラブルを避ける意味でも病院選びは慎重に行う必要があります。

シリコンパックによる豊胸は術後のケアも不可欠

豊胸手術はシリコンパックを入れてそれで終わりではありません。バストサイズを大きくするだけではなく、綺麗な形状に整えることも重要になります。シリコンパックが体の中で偏り、バストが変形することがあるので術後のマッサージは不可欠です。

また、胸部がシリコンパックに圧迫されて炎症などの不具合が起こる可能性もあります。定期的な検査も必要になるので、豊胸手術を受ける際は術後のケアについても十分に考えなければいけません。病院によってはシリコンパックを入れるだけで術後のケアは患者任せという所もあるので、その点も踏まえて病院を選ぶように心がけます。

優良な病院は適切な術後ケアを行っていますが、検査費用は別に請求されるのが普通なので出費が嵩むのが欠点です。

シリコンパックを交換する必要性の詳細

シリコンは頑丈で劣化しにくい物質とされていますが、体の中に入れるシリコンパックについては安全性を考慮して約10年ごとに交換する必要があるとされています。人の体には異物を排除しようとする機能があり、それはシリコンパックも例外ではありません。

体に負担をかけないシリコンパックでも異物の一種なので、体の中で様々な刺激を受けます。その刺激がシリコンパックを劣化させ、遂にはパックの破損を引き起こすのです。パックから漏れたシリコンは体に大きな悪影響をもたらすので注意しなければいけません。

健康被害に遭うのを防ぐため、異常が無いように見えてもシリコンパックは定期的に交換する必要があります。シリコンパックを交換する手術も審美治療の一種なので費用の全額を患者が負担することになります。手術そのものは多くの病院で行っていますが、体に入れたシリコンパックの材質や劣化の度合いを正しく把握するには過去に豊胸手術を受けた病院を利用するのが無難です。

別の病院を利用する場合はシリコンパックのメーカーの確認など様々な作業を行う必要があるので時間がかかります。

豊胸手術は安全第一を考えることが大切

バストサイズを大きくして理想のボディラインを作るのが豊胸手術の目的です。シリコンパック式の手術は手軽で安全性が高いことから現在でも広く行われていますが、それでも患者の健康状態に合わせて最適な方法で処置を施す必要があります。

術後のケアも重要なので、高額でも技術力が高く信頼できる病院を選ぶのが安全に手術を受けるための条件です。